転職の際の面接について~当日編~

面接の流れを把握しておけば落ち着いて面接に臨めます!


面接の基礎を知っていれば応用力がつく

書類選考が通ったとしても、面接で良い印象を与えられなければ、採用はありません。緊張しがちな面接ですが、「どんな流れで進行するのか?」「どんなことを聞かれるのか?」などを基礎知識として事前に知っておくと少し気持ちが落ち着きます。

ただし、もちろんすべてがこれに当てはまるわけではありません。あくまで基本的なケースです。基本を押さえたうえで、臨機応変に対応するように心がけましょう。

(1)訪問・受付

開始5分前くらいには会場に入る。ただし面接官も基本的には仕事中ですので、あまりに予定より早く訪問するのは迷惑となりますので注意してください。気持ち少し早めに出て、面接会場付近の喫茶店などで最終確認や気持ちを落ち着けるなどしてもよいでしょう。

受付ではハキハキと感じよく話す。受付の人が面接官に話すかもしれませんし、入社すれば一緒に働くことになるのですから、失礼な態度は厳禁。もちろん廊下などですれ違う社員の人に対しても同じです。受付の方や、廊下ですれ違った社員の方など、すべての方に明るい挨拶をしましょう。

控え室では「静かに待機」が基本。ここでもチェックされているくらいの心構えでいてください。面接ではどんな質問をされるか分かりませんので、控え室での待ち時間は、自分の考えをもう一度整理することに使うことをおすすめします。

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(2)面接開始(第一印象)

対人印象の50%は外見で決まるとも言われています。そして面接官の中であなたのイメージができあがるのにかかる時間は約5分とも言われてます。

面接結果は最初の5分で決まるといっても過言ではありません。 もちろん実際の判断自体は面接内容によって決まるのですが、意外にも「第一印象」の影響が強いことをお忘れなく。

好感の持てる身だしなみ・表情か?話し方・口調?目を見て話しているか?など、「最初の5分」で根付いた印象はその後面接終了まで引き継がれるもの。内容が良くても、この印象が打ち消してしまうことも多々あるのです。

(3)面接序盤

一般的にまずは世間話やその日の訪問経路などの、簡単な話題から始める面接官が多いものです。これは、面接開始直後の緊張を和らげてもらうためです。面接全体から見ればほんの短い時間ではありますが、ここで緊張を解きほぐせるかどうかも意外に重要なポイントです。

一番最初に聞かれることが多い「自己紹介」や「職歴」について、ポイントとしては「手短にまとめる」ことを心がけておきたいところです。あまりに簡素すぎるのはもちろんよくありませんが、まだ面接官との会話に慣れていない序盤戦で「あれもこれも」と話に盛り込んでしまうのは失敗の元。まとめきれずにムダに話が長くなってしまい、むしろ悪印象なだけのケースも多いので要注意です。

自己紹介

突然「自己紹介を」と求められてもうまく話をまとめられない方が多いのは事実です。「あれも言いたい、これも伝えたい…」と「欲張りな自己紹介」になってしまい、長いばかりで結局イマイチまとまりのない話になってしまった…というのはよくあるケース。アピールに必死なあまり「話が長い」「自意識過剰」なんて悪印象を与えてしまうことも。

失敗しないためには、ひとまずは2~3分程度を目安に、あなたの人間性や経験・スキルなどポイントをまとめ、「何を」「どのくらい」といった具体的な数字やエピソードで表現できるよう心がけましょう。

職歴

簡潔性は心がけなければなりませんが、簡素すぎても良くありません。ポイントを押さえて説明することが大切です。ここでは「業務」に焦点をあて、それぞれ以下の点でまとめましょう。

  • どのような内容/規模か?
  • どのような流れか?
  • どのような立場/役割か?
  • どのような経験を積んだか?
  • どのような成果を残したか?

そしてこれまでの経験を時系列にまとめ、キーワードとなる具体例や数字を織り交ぜつつ、端的に述べましょう。

今までの仕事の実績・成功経験

もっとも端的にあなたの実力をアピールできる質問です。売り上げや表彰・受賞、あるいは関与したプロジェクトや企画・商品の成功事例など、いずれの場合でも「何を・どれだけ」成し遂げたのかを具体例&数字を用いてまとめましょう。

しかし重要なのは実績そのものより、工夫やプロセスです。置かれた状況に対してどう考え、どう動いた結果の実績なのか?これがなければただの「自慢話」に過ぎません。面接官が知りたいのは「過去実績」もさることながら、あなたが成功を再現させるための方法論を持っているか?といった点なのです。

ゆえに、たとえば「業務改善」のような数値化することが難しいような実績であっても、あなたが発揮した強みや工夫、果たした役割などを軸に述べられれば問題ありません。

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(4)転職の理由・志望動機について

職歴や前職についての質問に続いて聞かれることが多いのが「転職の理由」や「志望動機」です。ここで多い失敗パターンが、「転職理由」がいつの間にか前職の批判やグチだらけに…というパターン。「イヤだから」ではなく「どうしたい・どうなりたいから」といった前向きさを意識して受け答えを行いたいものです。

とはいえ、「勢い」や「興味本位」での転職というのも面接官にマイナス印象を与えてしまう要因のひとつです。あくまでもキャリアプランに基づいた計画的な転職であることは伝えられるようにしましょう。加えて、「志望動機」については「その企業」と「その職種」それぞれを志望した理由、というかたちで2つのパターンが考えられます。それぞれあなたなりの考えを事前に準備しておくことが必要です。


転職理由

「退職理由」として聞かれるケースもありますが、いずれも言い換えれば「現状抱えている不満や不安などの“課題”を、転職によってどう解決したいか」であるといえます。

よく言われることですが、職場のグチや不平不満を述べるだけではNG。「どうせまたちょっとした不満で辞めてしまうのではないか?」と判断されてしまったり、「うちでも同じようなことはありえる話ですよ」といった突っ込みを受けてしまうことも少なくありません。「自分はこうしたい、しかし現在の職場では実現できない、ゆえに転職という選択肢をとった」といった明確な目的意識を伝えるべきです。

また、当然ながら「なぜそれが御社でなら実現できるのか」の説明もつく内容であるべきでしょう。

表現の面でも工夫は必要です。たとえ転職理由がネガティブなものであっても、「○○できないため」「○○が不満なため」と安直に述べるのではなく、「○○したい」「○○されたい」という視点から「前向きな言い換え」ができるよう心がけましょう。またそもそもの転職理由としては、例えば「人間関係」など、どこでも起こりうるものなどは避けておいたほうがよいでしょう。

なぜ当社を志望したのか?

当然ながらあなたの志望業界・業種にはその企業だけでなく、いわゆる「競合他社」が多数存在しているものです。「なぜその企業なのか」が説明できずに「同じことは○○社さんでもできるのでは?」と突っ込まれてしまうケースは多々あります。

明確な志望動機もなく「どこでも良い」「単なるあこがれ」による応募、と判断されてしまってはその後の挽回は非常に難しくなってしまうもの。「御社でなければならない」が伝わらなくては前述のような突っ込みは必ず入るものと考えましょう。

その企業は業界内において、競合と比較してどういったポジションにいるか?独自性・強みは何なのか?といった客観的要素を踏まえ、あなたが求める環境といかに近いのか?やりたいことがなぜできるのか?など、自分の考えに合致した理由をまとめておきましょう。

この職を志望した理由は?

その職種に対する意向を通じて業務理解度や入社後のイメージを描けているかなどを確認される場合もあります。ここでも転職理由やキャリアプランなど、他の回答との整合性・連続性に注意する必要があります。

また、特に未経験職種への転職においては「単なるイメージやあこがれでの志望ではないか?」も見られるポイントです。その職を通じてやりたいこと、挑戦したいことをしっかりと語れる必要があるでしょう。ただし、時として「他の仕事は一切できません」と捉えられてしまうような「こだわりすぎ」がNGとなってしまうケースもあるので注意が必要です。

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(5)入社後について

続いて問われるのは「今後どうしたいか」というポイントです。あなたの経験・スキルや強みをふまえ、それをどのようにして今後活かしていきたいのか意欲的に伝えましょう。ただし、意欲や熱意も大事ですが「押し付け」になってしまわぬよう注意は必要。あくまでも「それを通じて御社にこうして貢献できるはず」といった貢献意識のアピールも忘れてはなりません。

また、面接が進行してくると前半で言ったことと後半で言ったことが食い違ってくる…といったミスが起こりがちです。前提として明確な考えの軸を持っておけば問題ないはずですが、少なくとも書類に書いたこと、自分が言ったことは覚えていられるような冷静さは保っておきたいところです。


今までの経験をどう活かせるか

あなたの能力をアピールできる代表的な質問です。が、まず前提として、即戦力としてのキャリア採用である以上は、汎用的・基礎的なスキルは持っていて当然のものと考えましょう。仕事内容を十分に理解し、過去の実体験やエピソードを織り交ぜながら、「なぜ活かせるのか」を伝える…というのが基本ではあるのですが、できればあなたなりの「プラスアルファ」の部分をアピールしたいものです。

たとえば、単に「マネジメント経験がある」という人はたくさんいます。しかし面接官が欲しいのは、「こういった状況下でこういった点に工夫してマネジメントを行なった。これによりこういった成果を生み出した。その経験を御社でこう活かしたい」といった、その人ならではの創意工夫や「成功の手法」を持っている人です。過去の成功体験やエピソードに隠されているあなたならではの考えや行動、手法を用いて成功を再現する、といった形でアピールできればベストでしょう。

当社でやりたいこと挑戦したいこと

熱意やキャリアプランを見る、ということと合わせて入社後の「自身の活躍イメージ」を明確に描けているか?という点が問われる質問でもあります。転職後にあなたはどのような経験・スキルを発揮し、挑戦を行ない、実績を残すのか?といった形で「プラン」をまとめて伝えましょう。

もちろん志望職種の実務内容を踏まえたものである必要はありますが、中長期のキャリアの中で成し遂げたい大きな目標があるのなら、その限りではない場合もあります。キャリアプランとともに短・中・長期の目標を述べるのも良いでしょう。

この仕事で重要な資質

センスや適性を見るとともに、仕事への理解度も求められます。もちろん経験職種であれば「どういったところに気をつけていたか」や「この仕事をうまくこなすコツ」といった点に表れるあなたの適性が見られます。

一方で経験のない職種であっても、職務内容やその役割、求められることを理解していれば、それに応じるために必要な要件というのはある程度想像がつくはず、というのが面接官の考え。内容が正しい(合っているか)もさることながら、そう考えるに至った理由の妥当性が求められます。

「どういった仕事で」「どんな場面・役割を担うため」「こういった能力・資質が必要と考える」といった形で考えてみるとまとめやすいでしょう。

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(6)諸条件について

ひととおり質問のやりとりが終わったあとは諸条件について確認が行われるでしょう(複数回の面接がもたれる場合などでは回によってないこともあります)。具体的には入社日や勤務地・勤務時間など就業条件や希望給与の確認などが中心となり、基本的にはあなたの希望を素直に伝えれば良いのですが、ここでもいくつかの注意すべきポイントはあります。

大きくは、「単なるわがままではない」ことと「根拠があること」といえるでしょう。「残業ができない」のであればその明確な理由があり、「給与をより多くもらいたい」のであれば、なぜその額が妥当かを客観的に説明できなくてはなりません。

いずれにしても、少なくとも入社意欲のある企業・職種なわけですから、一方的に希望だけを押し付けるのではなく、、納得いくアピールをしたうえで提示を受ける、といったスタンスが望ましいといえるでしょう。


現在の年収・希望年収

条件交渉の意味合いももちろんですが、これを通じてあなた自身が自分の価値をどう認識しているかを確認する質問でもあります。誰しもより多くの収入が得られるなら得たいものですが、希望の年収を伝える、つまり条件交渉を行う際には当然ながらそれ相応の理論と説得力が必要です。

現年収について正直に述べることは当たり前のこと(ここでの虚偽は後の提出書類などを通じて簡単に露呈するものであり、大問題です)ですが、それに対して、単なる「不満」だけを並べてしまっては説得力に欠けます。前職における実績・実力を客観評価した場合、あるいは業界の水準など市場との相対で見た場合など、、思いや希望だけではない「根拠」を提示する必要はあるでしょう。

ただし妙に萎縮する必要はありません。これだけは欲しい、という額があるのなら妥当な根拠とともにそれを伝えること自体には問題はありませんし、そもそもビジネスパーソンとして「交渉力」は基本的なスキルとして求められるものでもあるのです。

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(7)逆質問・面接終了

面接の最後には「何か質問はありますか?」といった形で、あなたから面接官に質問や確認を行う場が設けられることが多いものです。面接中に生じた疑問や応募の際の不明点などがあればこの場で解消しておきましょう。

またひとつ覚えておきたいのは、この「逆質問」は面接官への最後のアピールタイムでもある、という点です。質問を求められているのに必死にアピールをしても逆に悪印象ですが、うまく質問を通して“最後のひと押し”をすることも可能なものです。

また、直接合否に影響するものではありませんが、マナーとして面接後にお礼状などを出しておくことも良いでしょう。面接官も忙しい業務の合間をぬってあなたのために時間を割いてくれています。お礼や入社への意欲を改めて伝えておくことは印象にも良いものです。(ただしこれもしつこい内容にならぬように…)

(8)家に帰るまでが面接です。

緊張の面接も終わり、会社を出たとたんに気を抜いてタバコを吸う、あるいは友人・知人へ面接の感想を大声で電話してみたり…。こんなことはまったくの論外、どこで誰が見ているか分からないのです。実際にそんな姿を採用担当者に見られてしまい、芳しくない結果を招いてしまった事例は少なくありません。

「家に帰るまでが面接」というくらいに考え、油断せずに企業をあとにしたいものです。

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